NAKAYAMANAKAYAMA

JOURNALジャーナル

2025.07.25

感性を磨く

経営をしていると、数字や効率ばかりに目がいきがちです。もちろん、それらは企業の土台を支える大切な要素です。しかし、それだけでは見落としてしまう“何か”が、確かにあると感じています。例えば、お客様のふとした言葉の裏にある本音や、メンバーの表情に浮かぶ小さな違和感。あるいは、工場の音や空気、現場の温度感。そういった「言葉にならない気配」をどれだけ感じ取れるかが、実は経営の質を大きく左右するのではないでしょうか。感性は、意識しなければ鈍ります。逆に、日々意識し、現場に足を運び、人の声に真剣に耳を傾け、物事の機微に目を凝らすことで、少しずつ研ぎ澄まされていく気がします。
それは効率や正解とは違う、経験と心で掴み取る感覚です。情報があふれ、AIやデータが重視される今だからこそ、最終的な判断を下すのは“人の感性”だと感じています。数字では表しきれない「違和感」や「空気の変化」に気づける人間でありたい。その一方で、デジタルの力を活かすことも、これからの経営には不可欠です。大切なのは、感覚とデータ、アナログとデジタルのどちらかに偏ることではなく、それぞれの強みを理解し、うまく融合させていくこと。人としての感性を磨きながら、デジタルとも共存し、より深く、より柔軟な経営を目指していきたいと思います。
感性を磨く

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